静岡に初めて茶をもたらしたのは、聖一国師(しょういちこくし)(1202〜1280年)といわれています。聖一国師は駿河(するが)国(現在(げんざい)の静岡県中部)の出身で、中国(当時は宋)に留学して仏教を学び、帰国後、京都に東福寺という寺を開いた立派(りっぱ)なおぼうさんです。彼が、故郷の駿河国足久保(現在の静岡市の北部)に茶の種をまいたのが静岡における茶栽培の始まりと言われます。もともと茶は薬として飲まれてきました。それを安土桃山(あづちももやま)時代に、千利休が(せんのりきゅう)茶の湯という文化にまで発展させたことにより一般に広まっていきました。

  静岡に茶を伝えた聖一国師

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静岡県のお茶 1

お茶の伝来
  中国から伝えられたお茶

 茶の原産地は、中国雲南省の奥地(おくち)という説があります。日本には、遣唐使(けんとうし)として派遣(はけん)された留学生た(りゅうがくせい )ちが伝えたと考えられています。その後、臨済宗を(りんざいしゅう )開いた栄西(えいさい)(1141〜1215年)が、お茶の効能(こうのう)を知り、積極的に茶の栽培を行いました。栄西(えいさいは『喫茶養生記(きっさようじょうき )』という本を
書いて、茶の普及(ふきゅう)につとめたとされています
   
 茶の伝来についてはいくつか(せつ)があるようです。ここでは有力な一つの説について紹介し(しょうかい )ました。

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