憲法制定に向けて

明治政府による新しい国づくり

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明治時代を探るキーワード
江戸から明治のころの欧米の様子1 産業革命がすすむ欧米
江戸から明治のころの欧米の様子2 19世紀後半の世界
近代化に尽くした人々1 お札のデザインになった明治時代に活躍した人々
近代化に尽くした人々2
新しい政治の基本方針 ―五箇条の御誓文―
版籍奉還と廃藩置県
古い身分制度の廃止 1 四民平等
古い身分制度の廃止 2 生活に困る士族
学制 1 寺子屋から小学校へ
学制 2 学校に通えない子どもたち
徴兵令 1 富国強兵と徴兵制度
徴兵令 2 徴兵制度と西南戦争
地租改正 1 米からお金へ
地租改正 2 地券を見てみよう
地租改正 3 税をお金で納めるようになった理由
殖産興業
文明開化
国会開設に向けて 1 士族の反乱や一揆の多発
国会開設に向けて 2 武力から言論へ
国会開設に向けて 3 憲法制定に向けて
国会開設に向けて 4 第1回衆議院選挙の様子

 えだまめくん、下の図を見てよ。主権(政治を最終的に決める力)は天皇にあって天皇が国を統治(とうち)し、議会を解散させたり、軍を指揮することもできたの。国民は天皇に服従する臣民とされたのよ。

自由民権運動と憲法制定

 政府は何をしたの?

大日本帝国憲法

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国会開設に向けて その3

 自由民権運動はたちまち全国に広がり、政府も1990年に国会を開くという約束をしたのよ。さあ、ここからは政府も民権派も大忙し、政府を去った板垣退助(いたがきたいすけ)は自由党、大隈重信(おおくましげのぶ)は立憲改進党という政党をつくって国会開設に備えたの。

 国の最高の法律となる憲法づくりに取り組んだのよ。政府は、ドイツ流の君主権の強い憲法による政治が日本にふさわしいと考えたのよ。

 憲法の作成について、こんなエピソードがあるわ。伊藤博文(いとうひろぶみ)らは、国民に対して秘密のうちに憲法をつくったの。横浜(神奈川県)の旅館でつくっていたところ、ある晩、泥棒(どろぼう)に草案が入ったかばんを盗まれたの。幸い、お金だけが抜き取られ、草案は無事だったのよ。これにこりて、憲法作成の作業は、伊藤の別荘で進められることになったのよ。