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遺伝の法則5
孫の形質がどのようになるか、種子の形のみに着目した実験を例にして考えてみよう。

 丸い系統の親、しわの系統の親の遺伝子はそれぞれAA、aaです。

 丸い系統の親はAが含まれる生殖細胞を、しわの系統の親はaが含まれる生殖細胞をつくります。
 
 この生殖細胞どうしの受精で生じた子の遺伝子はAaになります。子の形質は、強い遺伝子であるAによって丸くなります。

 子のおしべとめしべで、それぞれ生殖細胞がつくられます。
  ・おしべでつくられた花粉中の精細胞は、遺伝子Aを持つものと遺伝子aを持つもの
   が1:1となります。
  ・めしべの胚珠の中でつくられた卵細胞も、遺伝子Aを持つものと遺伝子aを持つも
   のが1:1となります。

 精細胞と卵細胞が受精すると、その結果生じる孫の遺伝子は、左図のようにAAが1、Aaが2、aaが1の割合になります。

 AAとAaはどちらも丸い形質を示し、aaのみがしわの形質を示すので、丸い種子と、しわの種子が3:1の割合でできることになります。

トウモロコシの2色の種子が3:1の割合になっていたのは、このようなしくみによるのです。
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