万葉・古今・新古今 1

  ここでは,奈良時代・平安時代・鎌倉時代を代表する歌集として,「万葉集」「古今和歌集」「新古今和歌集」を取り上げます。  その時代の日本人のものの感じ方,考え方の特徴をつかみながら,和歌を味わいましょう。

【問 題】  ①~③の解説に当てはまる和歌をア~カの中から選びましょう。

 

①静岡県に住む私たちは,今でもこの光景を見ることができます。富士山の美しさは,奈良時代も今も変わらないのかもしれません。山部赤人やまべのあかひとの歌です。

② 東国(今の関東地方)から九州の大宰府だざいふへ送られ,国を守る役目についた「防人さきもり」と呼ばれる兵士の悲しみの歌です。

③ 旅の途中のつかのまの安らぎを歌った,西行法師の歌です。 


 ア  思ひつつればや人の見えつらむ夢と知りせばさめざらましを,
 イ 父母がかしらかきなでくあれて言ひし言葉けとばぜ忘れかねつる
 ウ 田子のうらゆうちでて見れば真白ましろにそ富士の高嶺たかねに雪は降りける
 エ 道の辺に清水流るるやなぎかげしばしとてこそ立ちどまりつれ
 オ 世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし
 カ 見わたせば花ももみぢもなかりけり浦の苫屋とまやの秋の夕暮れ