旧二俣町役場（きゅうふたまたまちやくば）

外観は、スクラッチタイルを張った外壁と、回転欄間（らんま）付きの縦長の上げ下げ窓が特徴的なこの建物は二俣の「へそ」となっています。外壁のスクラッチタイルは旧帝国ホテルや首相官邸（かんてい）に張られているものと同じです。構造は、木造2階建ての寄棟造り（よせむねづくり）で、和型桟瓦葺き屋根（さんかわらぶきやね）の母屋（おもや）に、独立柱を建てたやや背高のポーチが付いた洋式の事務所建築です。特に内部は、1階はカウンターを持つ事務空間、2階は椅子式（いすしき）の議場として使われていました。議場は6間×10間の広さで、正面の漆喰（しっくい）のレリーフ付き額縁は少しの傷みも無く残されています。 設計は地元の大工・本島亥三郎氏（明治32年生まれ）で、彼は、このほか町内に明治牛乳処理場（昭和11年、車道）などの洋風建築を設計しています。 略歴はつぎのとおりです。

• 1935（昭和10）年　二俣町庁舎として12月着工
• 1936（昭和11）年　8月5日落成
• 1958（昭和33）年　市制施行により天竜市市役所となる
• 1970（昭和45）年　市役所の新築移転により、以降中央公民館、図書館、市史編さん室として使用
• 現在 消費者相談室、内職相談室として、一部使用

（天竜まちづくりの会ホームページ参考）

交　　通

天竜浜名湖鉄道天竜二俣駅　下車　徒歩10分