■ 3-6 メダカと人とのかかわり

水田だけではメダカは生きていけない

        
 水田に水が入っている時期はちょうどメダカの産卵の時期と同じでした。産卵~幼魚が生育するには大変適している場所で、メダカにとってゆりかごといえるでしょう。しかし、稲刈りをする時期になると水田から水はなくなり、その後は水を入れることもなく、翌年の田植えまで乾燥した状態が続きます。  いったいこの時期にメダカはどうしているのでしょうか?      
 
        
 
 水田には水を入れたり出したりする水路が必ずあります。水田に水がなくなる時期にはメダカはこの水路に移動し、冬を越します。また、田植えの時期になるとこの水路を伝わって水田に入り繁殖をします。
 
 このように、メダカが水田を利用して生きていくためには、冬でも水の枯れることのない水路や遊水池、湿地帯が必要なのです。そして大切なことは、これらの環境がつながりを持ち、メダカが行き来することができるということなのです。