モンシロチョウのしいくとかんさつ>モンシロチョウQ&A
うまれたばかりのよう虫は、どうしてたまごのからを食べるのですか?
たまごから出てきたよう虫は、だれから教わることもなく、まず自分(じぶん)のからを食べ始めます。たまごのからは、タンパク質という体をつくる大切なえいよう分でできています。おそらく、この大切なタンパク質を取り入れるためにこのようなことをすると考えられます。
よう虫はどうして脱皮(だっぴ)をするのですか?
よう虫は、からだの中に骨(ほね)がありません。そのかわり、からだのそとがわの皮がかたく、この皮がからだを支えています。この皮はのびることができないため、からだが成長するときゅうくつになってきます。すると、よう虫はじっとして動かなくなり、うちがわに新しい皮を作ります。その皮ができあがるときゅうくつな皮を脱ぎ捨てます。これが脱皮(だっぴ)です。脱皮した皮はすぐに食べてしまいます。
モンシロチョウは何回脱皮(だっぴ)をするのですか?
ふつうは4回脱皮します。生まれたばかりのよう虫を1令(れい)よう虫といい、1回脱皮すると2令(れい)よう虫になります。さなぎになる前のよう虫は、4回脱皮をしているので5令(れい)よう虫といういい方をします。
大きくなったよう虫のせなかがわに黒いつぶのようなものが2つ見えますが、これは何ですか?
黒いつぶのようなものがあるのはオスだけです。これは精巣(せいそう)という器官(きかん)です。
よう虫に寄生(きせい)するアオムシコマユバチはどのようにしてよう虫を見つけるのですか?
よう虫がキャベツの葉をかじると、キャベツの葉から「におい物質(ぶっしつ)」が出ます。この「におい物質」とよう虫の出す唾液(だえき)のまじった”におい”をアオムシコマユバチが感じとり、よう虫のいるところを見つけているようです。
さなぎの中では何がおきているのですか?
さなぎのからだのなかでは、せい虫のからだつくりがおこなわれています。よう虫のからだがとけるように分解(ぶんかい)し、その養分(ようぶん)を利用(りよう)してせい虫のからだが作られます。この間、さなぎは動くことができないので、まわりと同じような色になり、小鳥たちに見つからないようにしています。
さなぎからせい虫が羽化(うか)するタイミングはわかるのですか?
せい虫のからだつくりは、ゆっくりおこなわれますので、じっくりとかんさつすることがたいせつです。さなぎの時期の中ごろになると、羽や眼(め)のようすがそとがわの皮から見ることができます。羽化の1日前には、羽のもようがうすくあらわれ、半日前には羽の黒い紋(もん)がはっきりとわかるようになります。よこからかんさつした方がわかりやすいです。
羽化(うか)をするとき、どのようなしくみで羽が伸(の)びるのですか?
さなぎから出てきたせい虫の羽は、やわらかでちぢんでいますが、腹部(ふくぶ)にある体液(たいえき)を羽の中に押し出すことで羽を伸ばします。この体液は羽にある”すじ”のようなところ(翅脈 しみゃく)を通ります。大きく広がった羽はまだやわらかく、乾(かわ)いて飛べるようになるために1時間ほどかかります。また、羽が乾かないうちに落ちてしまったり、伸ばしている羽に何かがぶつかったりすると、羽がじゅうぶんに伸びず、ちぢんだままかたまってしまいます。
何時ごろ羽化(うか)するのか決まっているのですか?
明け方に羽化することが多いです。これは、羽化をしている間は敵(てき)から逃げることができないため、なるべく敵に見つかりにくい時間に羽化していると考えられます。
モンシロチョウ(せい虫)は春〜初夏しかいないのですか?
センターのある掛川市では、3月の中ごろから11月ごろまでせい虫が飛んでいます。しかし、たくさんのモンシロチョウが飛んでいるのは4月〜6月頃です。モンシロチョウは暑さに弱く、また5月以降(いこう)はアオムシコマユバチに寄生されるものが多くなるため、数がへってしまいます。
冬の間、モンシロチョウはどうしているのですか?
モンシロチョウはさなぎで冬を過ごします。たまごから出てきたよう虫が成長してせい虫になり、そのせい虫がたまごを産む、ということをくり返しおこなうことで、命(いのち)をつなげています。春から秋にかけて6〜7回もこれをくり返し、気温の低い冬の間はさなぎのすがたでじっとしているのです。
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